アーカイブ: 2024年9月24日

がん幹細胞をレクチンでより効果的に特定する

UMR INSERM 1308 CAPTuR, Faculty of Medicine, University of Limoges, Limoges, Franceらのグループは、より正確にがん幹細胞を検出する新しい方法について報告しています。
https://www.nature.com/articles/s41416-024-02839-9

植物レクチンの組み合わせ (MIX: UEA-1 および GSL-1) が、不均一な非小細胞肺がん (NSCLC) 集団からがん幹細胞を検出するための新しいアプローチとして検証されています。

がん幹細胞上に発現した糖鎖修飾パターンを認識するレクチンの組み合わせは、CD133よりもがん幹細胞の検出と選別においてより効率的であることが実証されています。
CD133は既知のがん幹細胞マーカーとして知られています。

ガレクチン-8は大腸がん細胞におけるTGF-β反応を非正規的に変化させることができる

Genomics Research Center, Academia Sinica, Taipei, Taiwanのグループは、糖鎖結合性タンパク質によってTGF-βシグナル経路が変調され、大腸がんの転移に変化が起こると報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11375092/

本研究は、ガレクチン-8は、TGF-βの正規なリガンドではありませんが、大腸がん細胞におけるTGF-β応答を非正規的に変化させることができ、大腸がんの進行を抑制することを実証しています。

詳細には、ガレクチン-8の非存在下では、TGF-βはtype II TGF-β receptor (TβRII)に結合し、それによって上皮間葉転換(EMT)を促進します。
ガレクチン-8 の存在下では、ガレクチン-8 はガラクトシル化N-型糖鎖を介して TβRII に結合し、その結果 TGF-β シグナル伝達媒介EMTが減少します。
大腸がんの進行中にガレクチン-8の発現が下方制御されることも示されました。
ガレクチン-8の発現は、T1 期に比べてT4 期で著しく低下していました。

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