新型コロナウイルス(COVID-19)の患者では、腎臓に過剰な補体の活性化が起こっている

新型コロナウイルス(COVID-19)の患者では、腎臓に過剰な補体の活性化が起こっている

Friedrich-Alexander-University (FAU) Erlangen-Nürnbergらのグループは、新型コロナウイルス(COVID-19)の患者では、腎臓に過剰な補体の活性化が起こっていることを報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7878379/

COVID-19は、急性呼吸窮迫症候群 (ARDS)を引き起こしますが、肺以外に循環器や腎臓にもダメージを与えます。腎臓の場合は、糸球体や尿細管が損傷を受けるようです。補体が過剰に活性化されることで、過剰な細胞膜障害性複合体(MAC)が糸球体や尿細管組織にダメージを与えると考えられます。
下表は、コントロールに対して、COVID-19と代表的な腎臓疾患での補体発現量の比較を示しています。

 

ATI:急性尿細管傷害
HUS:溶血性尿毒症症候群
DIC:播種性血管内凝固症候群

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