東京農工大らのグループは、ボツリヌス菌のヘマグルチニンから作成した二種の多価レクチンを報告しています。
https://www.nature.com/articles/s41598-021-01501-1
ボツリヌス菌は、芽胞形成性グラム陽性偏性嫌気性菌であり、神経毒素を産生します。産生される神経毒素の抗原性に従って、A型からG型に分類されます。C型16S前駆体毒素は、神経毒、非毒性の非ヘマグルチニン、およびHA1、HA2、HA3a、Ha3bと名付けられたいくつかのヘマグルチニンで構成されています。
C型 HA1 には、ふたつの糖鎖結合サイトがあり、ひとつはシアル酸(Neu5Ac)、GalNAc、およびgalactoseに結合、もうひとつはGalのみに結合することが知られています。
著者らは、これらボツリヌス菌のヘマグルチニンから、二種の多価レクチンを作成し、それぞれをGgとRnと命名しました。
Gg は、Alexa 488 でラベリングされた HA1 WADF-HA2 WT-HA3 WTの複合体であり、Gal/GalNAcに結合します,
そして、Rn は、Alexa 594 でラベリングされた HA1 NQAA-HA2 WT-HA3 WTの複合体であり、Neu5Acにのみ結合します。